【ひとしごと】「この庖丁じゃないといけない、というプライド」藤次郎株式会社

※この記事は、東京つばめいと事業の一環で実施した「燕市滞在型インターンシッププログラム(2017/2/23~2/24)」の参加学生による取材レポートです。

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燕市の包丁製造会社「藤次郎株式会社」に伺い、工場を見学させていただきました。

私たち学生四人は見学前「年配の社員さんが多い」「古くからの製法に固執する」「ただひたすらつくり続ける」などの先入観を持っていました。しかし、実際には、熟練の工員と並んで若い人や女性が技を磨き一人一人が誇りを持って仕事をしている様子が見受けられました。
そこでは昔ながらの技術を継承しつつ、取り入れられる部分は先端技術を積極的に導入するなど新旧の利点を織り交ぜた企業計画が練られていました。

 

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見学では包丁が原材料から食品を切れるようになるまでの一貫した工程を見せていただきました。包丁づくりは主に13の工程から構成されます。熟練の技術を必要とする工程もあり、一丁の包丁を造るのに最低でも一カ月の期間を要します。決して安易な作業ではありませんが、包丁に対して職人一人一人が真摯に向かい合いながら製造されていました。

 

新戦略 オープンファクトリー

燕市というまちに新しいさまざまな観光資源を誕生させる取り組みの一つとして藤次郎さんはオープンファクトリーを拡張する方向で着々と準備を進めています。オープンファクトリーとは製造現場を一般向けに予約なしで公開する施設で、7月にオープン予定とのことです。
(今回はオープン前のため、藤次郎ナイフギャラリーの責任者である小川眞登さんから一般公開していない部分を含めたルートで御案内いただきました。)

 

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工場という会社の内部を公開することはリスクがあるようにも思われますが、案内をしてくださった小川さん曰く、この施設には利点があるといいます。
まず、施設公開を行うことで企業自体の宣伝になるということです。
製造方法が知られてしまうという問題については、似た工程はあったとしても真似できない部分が多数あり、さほど問題ではないのだそうです。また藤次郎さんは、製品を売るだけでなく消費者に正しい知識を持ってもらうことも仕事の一環だと考えておりこの施設の活用も目的の一つです。

 

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次に、一般の人から見られることによって社員の考え方や動きが変わるということです。製造過程を見られているという緊張感を持ち、製造することによって今までよりさらに品質の良い製品が生まれるといいます。

 

経営理念

藤次郎の経営理念は「世界の食文化の交流と継承」です。日本を世界に発信し、また世界のものを日本に広めることが目的です。藤次郎さんの包丁を知っている人だけではなく、なぜ世界に対して発信するのかというと、今この世の中には様々な料理や食文化があり、その分包丁もあります。その中で藤次郎さんの包丁を広める理由として燕市の職人のプライドにあります。

 

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一から自分たちがつくり完成したものをユーザーに使ってもらい、「藤次郎さんの包丁じゃないといけない」という言葉を追い求めて日々プライドと闘いながらつくることが原点なのです。藤次郎さんの社員のかたは、つくることに対して誇りを持って仕事をされていて、中には包丁がつくりたくて入社する人もいる中、他の仕事を辞めて藤次郎さんに入社する人も多いです。今後入社してくる人にはそのようなやる気を持った人を望んでいるといいます。

 

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藤次郎は商品の品質に関して絶対の自信があることから、わざと使用している材料名を一般名称ではなく、独自の名称で呼んでおり、材料からの先入観にとらわれないような工夫をしていました。

 

これからの挑戦

直面している問題としてはネット販売による値崩れとブランド構築です。現在販売方法とて店舗販売のほかに電子商取引が注目され、藤次郎もネット販売を開始したそうです。しかし、ネット販売を行うとチャネルが増え、価格競争が起こり値崩れを引き起こしてしまいます。このようにならないために販売の道をあまり広げないことが必要になってくるそうです。

多くの企業が多角化をしている中、藤次郎さんでは家庭用、業務用というような区別はあるようですが、他事業に手を出すことはしないそうです。その理由は燕の職人のプライドにあります。

 

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小川さんは「燕のどの企業も、いいものつくっていると自負している。みんな自分が一番だと自信がある」と話してくださいました。品質の良いものをつくっていればいつかは日本、ひいては世界に認められるという思いからこのような行動をとるそうです。いかに藤次郎さんはじめとする燕の企業が自社製品に誇りを持っているかが伺えました。

 

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また、仕事をしていてやりがいを感じる瞬間としては「つくり手ではなく、商品の情報発信者ではあるが、お叱りの言葉も多々ある中で、使ってもらった人からのお褒めの言葉が一番うれしい」と話してくださいました。

 

まとめ

今回の藤次郎さんへの企業見学を通じて感じたことは藤次郎さんの並々ならぬこだわりです。包丁を製造している企業によっては家庭用を業務用の用途に応じて明確につくり分ける企業もあるようですが、藤次郎さんの場合は家庭用と業務用の間にあまり差はないという点で、切れ味に対する追求心を感じました。

現在日本にはグローバルに展開する世界基準の企業が多数存在します。だからと言って地方が衰退の一途をたどっているということではありません。藤次郎さんのように今まさに大きな舞台に進出しようとしている勢いのある企業が地方にはたくさんあります。今回のインターンは地方の底力を感じることができたいい機会だと思いました。

 

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≪取材・記事:木村 亮太・蔡 曉冰・加藤 晃久・佐々木 達也≫

 


 

■ 藤次郎株式会社の採用情報を掲載しています。
藤次郎株式会社
採用の種類  新卒採用(既卒3年以内可)
募集職種  国内営業、WEBデザイナー
雇用形態  正社員
給与  195,000円
福利厚生  健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険
退職金制度あり(勤続3年以上)
業務内容  <国内営業>
‐弊社の直営店、取次業者への営業などのルートセールス
‐国内展示会でのお客様対応
‐県外顧客への営業活動(出張)
※将来的に東京営業所を立ち上げる予定であり、その際には東京での営業活動をお任せしたいと思っています。<WEBデザイナー>
-自社サイトの管理・運営全般、新コンテンツの作成
-自社サイト内容のブラッシュアップ、デザインの更新
-SNSを利用した情報発信
-商品画像などの作成
※出来る業務から担当していただきます。
勤務地  藤次郎株式会社 燕本社(新潟県燕市物流センター1-13)
勤務時間  8:25~17:35(休憩70分)
休日休暇  休日/毎週土、日、祝
(但し、月1~2回程度で土曜日出勤あり)
年間休日105日
「燕三条産業カレンダー」に準ずる
休暇/夏季年末年始、有給休暇、育児休暇、介護・看護休暇など
応募資格  2019年4年制大学卒業見込み(※既卒3年以内可)
選考基準  国内営業職・WEBデザイナー職ともに面接重視。WEBデザイナー職は作品集やポートフォリオも選考対象となります。
求める人物像  ものづくりや刃物づくりに興味がある、料理が好き、明るく元気で人とコミュニケーションを取るのが好き、フットワークが軽い方。
募集期間  2017年3月1日~
※予告なく採用を終了させていただくことがありますのでご了承ください。
採用予定人数  国内営業・WEBデザイナー/若干名
選考プロセス  会社説明会→エントリー→適性検査・1次面接→2次面接→内定
その他  マイナビ2018で会社説明会のご応募を受け付けております。ご興味のある方は是非エントリーください。
マイナビ2018(藤次郎㈱ページ)
藤次郎株式会社Webサイト

 

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